簡易宿泊業(ゲストハウス)開業のヒント


【はじめに】

『屋内キャンプ場』という変わった形態で簡易宿泊業の許可を取得していることから、質問をいただくことが多いため本ページに開業までのためのヒントをまとめました。一言でいいますと内装設備よりも建物とその立地が開業には重要になってきます。以下に該当する方はどうぞ参考にしてくださいませ。

☑これから不動産を借りてゲストハウスビジネスを始めたい方

☑これから不動産を取得してゲストハウスビジネスを始めたい方

※内容は全て本稿執筆時の2017年2月時点の情報です。
※昨今「お問い合わせ」が多くなりましたため、あらかじめ「タイムチケット」でアポイントをとっていただき、その後詳細をお伝えする方式に変更させていただきます。(2017年5月追記)


【まずは不動産から】

まずは「不動産の基本を学ぶ」という本を読みましょう!
そして次に業法制度(旅館業「法」「施行令」「施行規則」「施行条例」etc)
と建築基準法ならびに建築安全条例も目を通しておきましょう。
なぜなら・・・ 物件の構造と立地は宿泊業を営むには極めて重要だからです。
例えば・・・・
☑その物件が位置している場所が工業、工業専用、1種・2種中高及び低層だったらアウトです。
☑土地の形が旗竿地でもアウト!
☑シャワー・トイレの増設ができない!?なんてこともあるので上下水道の管の位置と太さも確認が必要です。
水道管の太さによってはポンプを入れたり、あるいは道路を引っぺがして太くする工事をしないと
シャワーの水圧が確保できない・・・なんてこともありますので。
ちなみに、管轄自治体の判断によって入浴設備の数だけが揃っていればOKとする場合と寝室の数に応じて
各フロアに設置せよ、という場合があるので、物件を見に行った足で役所に行って確認しましょう。
☑東京都は条例で「窓先空地」が厳しいので、寝室が道路に面していないと部屋割りに影響を与えますので、物件と土地の関係性を確認しましょう。
☑浄化槽は埋まってないか(埋まってるようなのは、現法ではアウトです)
☑100平米以下か以上か 
⇒100平米未満だった場合、バストイレ、ラウンジなどの共用部分を除いて33平米以上確保できればOK
⇒100平米以上だった場合、現在登録してある物件の用途をみて、用途変更の要否を確認
「検査済証」があれば用途変更が比較的たやすいですが、ない場合・・・・

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コラム1:シェアハウスとの違い

  契約がひと月以上で住所がおけるのがシェアハウスですが、不動産的な見地からも大きな違いがあります。それは、上記のように宿泊業には不特定多数が出入りするため、基本的に共同住宅(マンションとかアパート)と同等かそれ以上の規制がかかるのですが、東京都ではシェアハウスに関して・・・

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コラム2:役所にはいつ相談にいくの?

  めぼしい物件のマイソク(不動産屋の軒先にあるような基本情報が載っている紙)を入手したら、まずは建築課へ行って、物件そのものが現時点で適法かチェックしましょう。そのあとで保健所です。保健所では宿泊業許可に必要な要件や書類などの情報を教えてくれます。この二つを廻れば対象物件が宿泊業に供せるかどうか、だいたいわかります。問題は消防署です。マイソクではなく建築図面を入手してもっていかないと必要設備のアドバイスが受けられないうえ、消防署は図面よりも実際がどうなっているのかを重視します。そのため、消防設備だけは、「物件契約後」に最終的なアドバイスを受ける形になります



【次に内装設備を決めよう】

物件が決まったら、保健所でもらった手引きやアドバイスにしたがって、設備を決めていくことになります。重要なポイントは法制度で決まっているものと(トイレの数など)自治体のガイドラインで決まっているものがあることです。
例えば、その宿泊施設の「管理者」が、どこにいるべきか、ということは結構、法制度ではあいまいです。そのため自治体はガイドラインを定めているのです。(ガイドラインにも書いてない場合は「担当者の解釈」です!)
特に内装で注意する点は・・・
☑ベッド関連(高さ&サイズ)など
☑通路関連(幅など)
☑浴室の定義(シャワーのみOKまたは浴槽必須など)
☑洗面設備のサイズ&間隔
☑全客室におけるドミトリールームの割合
☑カプセル型ベッドの扱いは・・・

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【コラム:カフェやバーを併設したいんだけど・・・】
 まず、飲食業には軽飲食と重飲食の二種類があり、重飲食の場合は設備投資及び調理師免許などが必要となります。一方で軽飲食の場合は比較的設備投資を要さず、食品衛生責任者の資格のみでOKです。カフェやバーは後者ですので、比較的併設しやすくなっています。これも保健所が管轄ですので、詳細を聞きにいってみましょう。ちなみにお酒を出す場合は・・・

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さあ申請しよう

設計図をみせてOKをもらったら工事にとりかかりましょう。工事完了前に保健所で求められた申請書一式は提出してOKです。提出すると保健所の現地チェック予定日が決まりますので、その時までに工事が終わっていればOKです。その後保健所のOKがでると自動的に消防署に書類が廻り、今度は消防署の現地チェックを受けることになります。これでOKがでれば、旅館業の許可がおります(※)!おめでとうございます。

(※)賃貸の場合、旅館業の許可の取得だけでなく、消防署に防火対象物工事など計画届出や使用開始届出が必要です。工事の際、リフォーム業者がどこまで対応しているか確認しておきましょう!


営業に必要なものは何だろう

簡易宿泊業の許可がとれたら、営業開始を目指すわけですが、ヒト、モノ、カネ、情報にまつわるリソースは揃えておきたいところです。以下にそれぞれのヒントを記載しておきます。

 

<ヒト>

日中はともかく、夜間宿直できるヒトを確保するのが悩ましいところでしょう。王道は宿直手当を払うことですが、「住み込み」を対価に安くあげようとするケースが多いのがゲストハウス業界です。問題はそれが就業ビザを持っていない外国人だったりすると、摘発される・・・

 

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<モノ>

一定の面積のラゲージスペースとは別にカギのかかるロッカーはドミトリーには必須でしょう。

また長期滞在を期待するならキッチンの有無にかかわらず冷蔵庫やウォーターサーバーもあると喜ばれるでしょう。(当ロッジのように短期滞在に特化しているなら、あまり重要ではありませんが)

加えてWifi環境とコンセントは必須ですね。

また「在庫管理システム」も重要です。旅館業の許可を取得すると、楽天トラベルやエクスペディアといったポータルサイト(専門用語でOTAといいます)に部屋を出せるようになります(Agodaだけは許認可の確認をしませんが・・・)。しかし、あちこちに部屋をだすと在庫の管理が煩雑になり、オーバーブッキングなどでお客様に迷惑をかけることになります。そこで、普通はサイトコントローラーと呼ばれる在庫管理システムを・・・・

 

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<カネ>

レジスターですが、取り扱い商品がそれほど多くない場合は普通のレジで十分でしょう。ただ、「カード決済」を導入したいという場合はエアレジやユビレジなどタブレット端末を用いたPOSレジとの相性が良いので検討しましょう。ただ本文執筆時点ですが、もしエアレジと連携させるならカード決済端末はエアペイメントよりもスクエアのほうが・・・・

 

<情報>

まずは自社のウェブサイトの構築です。最近はCMSの発達のおかげで、HTMLの知識がなくても自分でつくれるようになりました。(本サイトもCMSのJimdoでつくっています)。これで重要なのは、宿泊約款をきちんと作って掲示しておくことと、「自社予約」を取れるようにしておくことです。「自社予約」のシステムは上述のOTAによって提供されているので、それを自社のサイトに・・・・

 

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【コラム1:特区民泊ってなんだ?】

施設における連続滞在期間がが7日以上(今後2泊3日に緩和予定。また年間180日以下で宿泊用途に供するという制限もつく予定)で且つ一居室面積が25平米にあれば、民泊OKですよ~という宿泊業における「特例」です。なので旅館業法の外にあります。では誰が許可するのというと、保健所ではなく特別に設けられた窓口です。これは特区民泊における詳細ルールは条例ベースで定めることになっており、言い換えれば、特区に指定されている自治体の中でも対応がまったく異なるため、オリジナルな窓口を設けることになるわけです。現時点において合法の民泊はこの特区民泊と地方における農林漁業体験民宿だけですが(その他は全て違法です!)、特区だからと言っても逆に条例で禁止する場合がありますので注意が必要です。例えば京都市と東京の台東区は厳しいですね。

 

【コラム2:民泊サイトの活用は?】

Airbnbに代表される民泊サイトですが、宿泊業者ももちろん利用できます。こういった民泊サイトで入ってくる予約はサイトコントローラーで一元管理できませんが、いきなり予約ではなく「リクエスト」といった機能があるので、リクエストをもらって部屋に空きがあったら予約OKという二段構えにすることで併用可能です。むしろAirbnbでは現段階では旅館業の許可を持たない違法民泊がほとんどですので、逆にきちんと許可を取得していることは売りになると思います。


【各種OTAの特徴】

どんなOTAにだそうかな~と思案しているなら、見にくいですが、以下を参考にしてください。OTAは互いに競争していることもあり、けっこう違いがありますので。

その他参考PDFはコチラ(観光経済新聞様の記事です)


【終わりに】

いかがでしたでしょうか。事業の規模にもよりますが、本稿をお読みの方はおそらく、定員30名以下の小規模なゲストハウスをお考えの方ではないでしょうか。小規模ゲストハウスの場合、事業計画における稼働率を6割くらいで見積もると良いと思います。融資を受ける受けないは別として、現在の都市部における宿泊業全体の稼働率はそれくらいなので、計画に落とし込んでも不自然な感じはしないでしょう。

 

ちなみに以外にランニングコストがかかるものに「光熱費」が挙げられます。宿泊者数問わず、毎日エアコンなどは使いますので、夏冬はどんなに小規模でも月3万円~は覚悟しましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。ご開業に少しでも役立てば幸甚でございます。

 

Japonica Lodge オーナー