11.必要資金について


物件購入の場合

 購入に際し、借入を申し込む場合、物件購入額÷10<年間の粗利になってないと投資性が低いと判断され、融資が下りないでしょう(ただし自身の家屋を兼ねる場合は別です)。この場合、収支計画の見直しというよりも物件の見直しが資金との兼ね合いで必要になります。

 

賃貸物件の場合

 第19項に記載の通り、月額家賃の数倍のキャッシュが敷金、礼金、保証金などにより必要になり、しかも契約から数カ月は許認可取得とリフォームで営業は開始できず、家賃のみ発生します。最低でも月額家賃×10ぐらいの改装費以外のキャッシュが手元にないとその物件は借りることは難しいと考えてください。

 

注意:ベッドマットなどは腰の部分がヘタレ易いので数年で一斉交換が必要な場合もあります。設備投資は最初だけで終わりではないので、一定の資金は常にプールしておく必要があります。


資金の借入について

【資金借入先】

 政策金融公庫または信用金庫(組合)が最も借入のハードルが低い金融機関です。直接融資申し込みの前に自治体や商工会のあっせんがないか確認しましょう。金利の優遇があったりします。

 

【特定創業支援事業】

 産業競争力強化法に基づいて各自治体で行われている創業セミナーの中には、この「特定創業支援事業」に該当するものがあります。このセミナーを受けたという認定証が発行されると法人登記の金額が安くなったり、上記金融機関からの借入金利が安くなったり、借り入れ上限額がアップしたりと優遇が受けられます。

 

【機関設計】

 借入を検討する場合、その法人は株式会社か合同会社といった営利法人をおすすめします。これは金融機関に無担保無保証で申し込む時、信用保証協会を通して申請になるケースがありますが、この協会側がNPOや社団法人に対応していなかったり、または保証率が100%にならなかったりと不便だからです。


<お役立ちリンク>

法人を設立したら、開設しておきたいのが、各種手数料の安いネットバンクの口座。経費を一括で管理するための法人カードも作成しておきましょう。