28.ヒトのノウハウ


 受付に、掃除にと何かと人手は必要になりますが、当然人件費がかかります。同時にマネジメントする時間(育成やシフト調整、給与計算など)もかかります。事前に把握しておきましょう。

 

【人材確保費用の用意】

 インバウンド観光対応のために語学力のある人材を確保したい場合、やまとごころやマイナビなどリクルートメディアを通して採用することになります。この場合掲載費として掲載期間毎に数万円がかかります。つまり募集をかける度掲載手数料が発生します。

 

【給与の構造】

 正社員の場合、手取りの1.3~1.4倍が人件費としてかかります。社会保険、年金、労災、雇用保険などの法定福利が存在するためです。バイトの場合でも週20時間を超えると雇用保険が発生するので注意しましょう。

 

【外部委託契約】

 こういった法定福利や給与計算の手間を省きたい場合、相手が何らかの専門的なスキル(イラスト能力、言語能力など)があるという前提で「外部委託費用」として処理する方法もあります。この場合は相手に確定申告をしてもらうことで、源泉徴収すら不要です。外部委託契約書を締結してそれに基づいて支払う立てつけになります。外部委託契約書のひな形はこちらからダウンロードしてください。


在住管理者の確保方法

  • 宿泊業は顧客のチェックインのタイミングもあり長時間営業になりやすい産業です。立地によっては夜間・早朝のチェックイン(または荷物のみの預け入れ)を希望する旅行者(外国人)も多いです。
  • 特に人件費の観点から悩ましいのが「夜間宿直」です。王道は宿直手当を払うことですが、「住み込み」を対価に安くあげようとするケースが多いのがゲストハウス業界です。いわゆるフリーアコモデーションと呼ばれるものです。
  • 問題はそれが就業ビザを持っていない外国人だったりすると、摘発される危険性がありますし、また日本人であっても時給換算で最低賃金を下回ると見做されたら労基法でアウトになります。労働時間をきちんと定めて応募するなど「労働」と「住居の提供」はきちんと分けて記載し、相殺(これは労基法で禁止です)をするような記載は避けましょう。
  • どうしても宿直手当が払えないなら、明確に「ボランティアワーカー」として募集(自社のFBページなどのSNSメディアが効果的)したほうが良いでしょう。実質は同じでもフリーアコモデーションという用語は避けて募集するほうが無難です。